相続に関するトラブル

最近懇意にしている人から、ずいぶんと寂しい話を聞きました。

彼女は55歳で独身ですが、80歳の母の世話をしながら一緒に住んでおり、彼女には3歳年上の嫁いだ姉がいます。

彼女の母は、頭がしっかりしているときから、同居の彼女に口癖のように「私が死んだらこの家はあなたのものだから」と言っていたそうです。

彼女もその言葉を信じて疑わなかったのですが、ある日姉から思わぬ事を聞きショックを受けました。

「同居の女に財産を狙われていると、あなたのことを言っているよ」という言葉に続いて、「あなたは何十年も同居で家賃を得しているのよ。家を欲しがるのは変よ」とまで言われてしまったそうなのです。

その家は土地約100坪で八事(名古屋の住宅地)にあり、資産価値はかなりなものだと思います。

母が亡くなった後は姉妹で相続することになり、
彼女は母を生涯面倒を見る事を条件に家を継ごうと思っているわけではありませんでした。

ただ自分たちが育った家を大切にして、一生を送りたいと思っていただけなのです。

もう一つ問題なのは、この家屋敷を相続した場合どれだけの税金と維持費がかかるのかという事。

彼女のお姉さんがその具体的な額を知ったら我に返るのではと思い、現在、名古屋市内の司法書士に相談して、想定される相続手続きとその内容について目に見える形でまとめているそうです。

法律事務所などを利用する事と言うのは、長く生きていても何かトラブルでもおきない限りは用の無いものだと思いますが、私は20代の時にそれを体験しました。

まあ、わたしではなく身内です。

私の兄は過去に離婚のことで司法書士さんに相談していただいたことがあります。

といいますのは、兄は当時30代で結婚してなんと3カ月で結果離婚となりました。

成立するまでは、完全に別居状態になりまして、その時にどう行動を起こすべきかということを両親に相談していました。

スムーズに離婚がすすめば問題はなかったんでしょうが、相手の女性が家庭生活を放棄した形、つまり出ていったんですね。

兄は別に別れようという気はなかったんです。

ですからちょっとこれはおかしいと判断しまして、司法書士さんに相談ということになったんです。

まず、そういったことを司法書士の方に経緯を聞いていただき、それから今後どういう方向で考えていくのかということをいわれました。

方向性てきには家庭裁判ということで、相手方を告訴?するということにしましたので裁判所に対しての法的手続きに入る準備をしていくことになったんです。

それから事は1ケ月くらいして動き出したんです。

そうです家庭裁判所への出頭依頼が兄のところに来ました。

法律事務所は私がネットで探したものですから、良く経過を知っているのですが、最終的には私が勝利という形になりまして、相手方は100万円のお金を支払うことになりました。

お金の問題もありますが、的確なアドバイスを司法書士さんにしていただいたおかげで兄の気持ちも晴れてよかったです。

私も、公正証書と言うものの存在や、めったにないような様々な裁判の手続きを知れていい勉強になりました。

ただ、私の人生で無うべくこう言ったことにご厄介になるような事が無いといいなぁと思います。

なにせ、出てくる法律用語や手続きの一つ一つが、素人にはなぜ必要なのかいちいち説明を受けないと判らないことだらけで、当事者でない私でも聞いているだけで疲れてきました。

当然兄はすべての手続きが終わった時には疲れ切っていました。