2014年4月アーカイブ

軟水

出産をした産院で、退院の時に色々なお土産や育児に役立つ本やチラシなどをもらいました。その中に、宅配水のチラシが入っていました。前々から、興味はあったのですが、高いイメージもあり、なかなか手を出せずにいました。

しかし、そのチラシをよくよく見ると、無料で70リットルほど、お試しができると書いてあったのです。

普通に考えて、これだけの量の水が無料になるのはお得ですし、もし気に入ったら、赤ちゃんのためにも続ければ良いと思ったのです。

生まれてすぐの時は、体重を確実に増やすため、粉ミルクも使っていました。病院では、赤ちゃん用のミネラルウォーターでない場合は、水道水の方が良いと言われたのですが、どうも水道水には抵抗がありました。

チラシに載っていた宅配水は、赤ちゃんにも安心して使うことができるようで、もうこれは頼むしかないと思ったのです。東京に住んでいるのですが、東日本大震災の後の水に溶け込んだ放射能というのが、どうしても気になっていたので、赤ちゃんに飲ませたくなかったのです。

しかし、しばらくの間は旦那が毎日天然水で、ミネラルがあまり含まれていない赤ちゃん向けの軟水を購入して帰ってきてくれていたために注文をせずにいました。

一度、友人が使っているウォーターサーバーを見せてもらったところ、温水が熱湯に近い温度で出るのでこれは便利だなと思い旦那に再度相談。

天然の軟水、ろ過水を扱っているコスモウォーターの資料請求をしてみました。

しかし、水自体はまろやかで美味しいと感じましたし、数か月も飲み続けるともう、他の水は飲めません。

色留袖で写真撮影

去年、弟の結婚式があり色留袖を着ることにしました。

普段は和装をする機会が全然ないし、せっかくなら記念写真を撮ろうと思いつきました。

結婚式・披露宴の会場が某有名ホテルなので施設内に写真館も併設されているし、式自体が遅めの午後だったので午前中なら親族の集合時間にも余裕があるので早速予約。

和装前撮りの情報サイトなどの体験談を見ていると、ほとんどイメージが無いまま行っても、プロがうまく進行してくれるので心配ないとの事です。

写真館でスタイリストさんと話し合いながら、ヘアメイクや化粧をしてもらい、事前に選んでいた和装にしっくりくるようにしてもらいました。

最初は1人で撮る写真など成人式以来なので緊張しましたが、プロのカメラマンさんに自然な表情を引き出しながら撮影してもらい、後日出来上がった写真が郵送で届きました。

20才の成人式の時の写真と比べると若さの違いはもちろんはっきり分かりますが、当時の希望に満ちた明るい表情の写真とはまた少し違う優しい笑顔の表情で写っている自分がいました。

この10年の間に就職・結婚と色々なことを人並みに経験して今の自分があるのだと写真を見ながらしみじみと再認識しました。

機会があれば、また10年後に写真を撮りたいなと感じました。

建設研究所

以前働いていた、某建設研究所の上司とは位までの良く食事をしたりしていましたが、先月間にお会いした時、残念ながらその研究所を4月で閉鎖する事になったと聞きました。

コンクリート構造物診断機やテストハンマー、鉄筋探査機などの機器をまとめて買い取ってくれる会社を探しているようでしたので、計測機器買取の専門会社を紹介しました。

この、研究所でかかわった実験として思い出深いものは、「コンクリート橋桁の曲げ強度実験」というかなり規模の大きなものです。

ほぼ原寸大の鉄筋コンクリート製の橋桁に、「ストレス・ストレインゲージ」と呼ばれる実験器具を貼り付けます。貼り付け箇所は数百箇所にもなりますが、それらから得られるデータは電気抵抗値としてパソコンに送られます。

その橋桁中央に上から巨大な油圧ジャッキでゆっくり力を加えていきます。大きな橋桁が力に耐え切れなくなり、破壊に至るまで力を加えていくのですが、その間にもストレス・ストレインゲージからはデータが送られ続けられます。破壊に至る前に壊れてしまうゲージもありますが、それも考慮に入れて無数に貼り付けております。

橋桁は、力を加えられると、下側から亀裂が入っていき、それが 進展していきます。ミシミシ、ピシピシという音を立てて小さなコンクリート辺が飛び跳ねます。一見静かな光景にも見えますが、橋桁には何十トンもの力が加わっています。最後には鈍い音を立てて橋桁が破断して実験終了です。

橋梁やビルなどの巨大建造物の耐震性や安全性を研究するために、このような実験を繰り返して行っています。

オーディオキット

以前、「クリスキット」というメーカーの、アンプを使用していた時期がありました。

当時、様々なオーディオ遍歴を重ねていましたが、なかなか理想の音に出会えないでいました。
数十万円する高価なセパレートアンプを使用しても、満足の行く結果が得られず、モヤモヤした気持ちが拭えないでいました。
そんな時に、クリスキットとの出逢いがあったのです。

クリスキットは、文字通りキット形式のオーディオ製品を販売しており、製品はプリアンプとパワーアンプが1機種ずつある他に、スピーカーエンクロージャーやホーンスピーカーのキットも製造していました。
完成品の販売はないのですが、ハンダ付け作業が苦手な人の為に、代理で組み立ててくれる人を紹介してくれるシステムがありました。

一度も試聴した事もなかったので、どんな音がする製品なのか分かりませんでしたが、これは良い音がするに違いないという直観のようなものがありました。
そして、まずはプリアンプから導入する事にしました。

私は、ハンダゴテを使った経験もないので、組み立て代行システムを利用しました。
待つ事1週間程で、アンプが組上がり、手元に届きました。
早速、それまで使っていたプリアンプ(海外製の定価70万円程の製品)と入れ替えて、お気に入りのCDを聴いてみました。

すると、音の鮮度や分解能が大幅に改善され、トータルの音質が格段に良くなったではありませんか。
クリスキットのプリアンプは、製作費込で10万円少々だったと記憶していますが、何倍も高価な製品の音を上回ったのです。

これは凄いと思い、すかさずパワーアンプもオーダーし、同じように組み立てて貰いました。
パワーアンプの方も、値段は約80万円から10万円程へと、数分の一にダウンしましたが、音質は低音の厚みや力感が明らかに向上しました。

そこ後、入れ替えしたアンプはオーディオの買取り業者で買い取ってもらいました。

クリスキットのパワーアンプは、見た目は頼りなげで、重さも軽いのですが、高価なヘビー級パワーアンプの音質を凌いだのです。

オーディオは、決して値段や外見ではないという事を、痛感させられた出来事でした。

人生と年金

年金というものはその人の「生き様」を表すものだなとつくづく感じます。
どんな仕事をして、どこに住み、どのくらいの収入を得ていたのか。年金納付記録に凝縮されています。

A子さんは地方出身の60歳。年金受給の年齢になりました。
納付記録を見ると集団就職で関西に行き、そこで結婚して子供を産み、30代で一家でA子さんの地元に戻ってきました。

申請書類に戸籍謄本と世帯全員記載の住民票が必要な旨を伝えると、なんだか言いにくそうに言いました。

「うちのダンナ、外国籍だから載ってないのよね」

何度もお会いして、申請の手続きをしていく中で一度も触れなかったご主人の事を初めて教えてくれました。
A子さんより一回り年上のご主人は関西で生まれ育った外国籍の方です。
妻であるA子さんは日本人ですが、加給年金の関係上、夫婦である証明が必要になります。
戸籍謄本に記載されていないのでは夫婦ということが証明されません。

外国籍の方が珍しい地方では、役所も年金事務所もすぐにはわかりませんでしたが翌日、年金事務所から返事が来て、「登録原票記載事項証明書」が必要だとのこと。
早速、役所で受け取り、無事手続きをすることができました。

奥様の年金手続きにより、その一家の歴史を知り、なによりも朴訥なご主人が不慣れな土地で御苦労されたことも多かったのでは?と感じ、つくづく年金は「その人の歴史」だなと感じた出来事でした。
※現在は外国籍の人も住民票に記載されています。

現在若者の年金未払いが問題になっていますが、このようにしてもらうための努力をして来た人の話を聞くと、どうしてこんなに待遇の良い精度の権利を放棄してしまうのか疑問に思います。

若い人でも、怪我をして障害を持ったら、社労士に障害年金の受給を請求してもらう事も出来ますし、貯金と考えてもこれほど利率の良い金融機関は存在しないと思います。