建設研究所

以前働いていた、某建設研究所の上司とは位までの良く食事をしたりしていましたが、先月間にお会いした時、残念ながらその研究所を4月で閉鎖する事になったと聞きました。

コンクリート構造物診断機やテストハンマー、鉄筋探査機などの機器をまとめて買い取ってくれる会社を探しているようでしたので、計測機器買取の専門会社を紹介しました。

この、研究所でかかわった実験として思い出深いものは、「コンクリート橋桁の曲げ強度実験」というかなり規模の大きなものです。

ほぼ原寸大の鉄筋コンクリート製の橋桁に、「ストレス・ストレインゲージ」と呼ばれる実験器具を貼り付けます。貼り付け箇所は数百箇所にもなりますが、それらから得られるデータは電気抵抗値としてパソコンに送られます。

その橋桁中央に上から巨大な油圧ジャッキでゆっくり力を加えていきます。大きな橋桁が力に耐え切れなくなり、破壊に至るまで力を加えていくのですが、その間にもストレス・ストレインゲージからはデータが送られ続けられます。破壊に至る前に壊れてしまうゲージもありますが、それも考慮に入れて無数に貼り付けております。

橋桁は、力を加えられると、下側から亀裂が入っていき、それが 進展していきます。ミシミシ、ピシピシという音を立てて小さなコンクリート辺が飛び跳ねます。一見静かな光景にも見えますが、橋桁には何十トンもの力が加わっています。最後には鈍い音を立てて橋桁が破断して実験終了です。

橋梁やビルなどの巨大建造物の耐震性や安全性を研究するために、このような実験を繰り返して行っています。