八十歳を過ぎても元気で一人暮らしをしていた祖母を突然失ったときの悲しみはいまでも強く残っています。
悲しみにひたるまもなくいろいろなことをしなくてはなりません。
祖母は賃貸の部屋に住んでいたので明け渡す日が決まってきます。
仕事を休んで遠方から来ていた私は葬儀のあと、父とそのまま残って遺品整理をスタートさせました。
裕福とはいえない一人暮らしで形見分けできるようなものもこれといってありませんが、私にとってはどれもこれも祖母の分身のようで、その遺品を整理しなくてはいけないということは悲しみを倍増させる辛さでした。
毎日もくもくと整理をしつづけ通常のゴミ出しで出せるもの、燃えないゴミ出しの日に出すもの、リサイクルで出すものと、市のゴミ出しスケジュールを確認しながらすすめていきました。
しかし家具や布団などまだまだ大物が残っています。
そんなときに郵便受けに入っていた地元の小さな運送屋さんのチラシ。
そこに遺品整理の文字があり電話をしてみるとすぐに遺品処分の見積もりに来てくださいました。
仏壇等を親族のところに移す作業も含めて提示された金額はとても良心的な金額で申し訳ないくらいです。
気持ち的に処分できないものもたくさんあり、それらは自分のところへ段ボール箱で何箱も送りましたが、それ以外のものをすべて片付けてもらいました。