宝物を授かるまでの話

私は22歳の時に結婚しました。
友主人とは最低2年くらいは夫婦で過ごしたいねと話していたので、子供は自然に任せていました。

25歳の時、そろそろ子供を作ろうと一応2人で病院に検査に行きました。

生理不順やガン検診も受けたことがなかったので、妊娠の準備のつもりで行きました。

基礎体温も1年近く計っていたので、見てもらいました。

自分でも低温期と高温期がきちんと別れていないことは気づいていたのですが、指摘されるまで、異常だとは思っていませんでした。

今だと、コウノトリアプリのような計測アプリでもっと早く気が付いたかもしれません。

とにかくその後は、安定するように薬を出してもらいました。

そのうち生理は30日周期で来るようになり、これでやっと妊娠できると思い込んでいました。

排卵期には毎日努力をしましたが、妊娠することは出来ませんでした。

生理前になると、検査薬を毎日試してしまい、生理が始まると旦那に当たり家事さえも出来ないほど落ち込みました。

両親からもそろそろ一人目作りなさいと会う度に言われ、私より後に結婚した友達には先を越され、妊娠の報告メールが来るのがかなりのストレスになっていました。

毎月病院で排卵のタイミングを診てもらっていましたが、妊娠できないのを先生のせいにして違う病院を受診したりもしました。

でも病院で妊婦さんを見ると涙が止まらなくなり、病院さえも行けれなくなりました。
毎日パソコンで妊娠のことを調べて、食事もサプリメントも携帯の待ち受けも何もかも試しました。

そんな妊娠のための生活がしばらく続きました。

その間も病院に行ったり行かなかったり、余裕のある生活ではなかったから不妊治療は諦めるしかありませんでした。

タイミング法に全てを賭けて、ようやく妊娠できました。

よく諦めかけた時に出来るというけど、本当にそんな時です。

私の場合は、諦めかけたというか投げやりになった時でしたがやっとです。

私以上に旦那は大変だったと思います。

毎月の八つ当たりに数年間耐えたんですから。

結局あの頃の自分には戻りたくなくて、2人目は作る努力をしませんでした。
たった一人の宝物を大切に育てています。